やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2018/07/10
アフィリエイト収入と消費税

[相談]

 私は個人事業者で、今年からアフィリエイトによる収入のみで生計を立てています。
 今年のアフィリエイト収入は1000万円を超える見込みなのですが、この場合、私は再来年から消費税の納税義務者となるのでしょうか。
 アフィリエイト収入の相手先は、国外に本店を置く企業1社だけです。なお、日本国内にその取引先の支店等はありません。


[回答]

 ご相談のアフィリエイト収入は、消費税課税対象外取引であると考えられます。このため、当年の年間売上高が1000万円を超えたとしても、その売上高が国外の企業1社に対するものだけであれば、原則的には、再来年に消費税の納税義務者になる可能性はないものと考えられます。ただし、取引先が日本国内に本店を置くようになった場合等には、その取扱いが変わる場合がありますのでご注意ください。


[解説]

1.個人事業者と消費税の納税義務

 消費税法上、個人事業者の前々年の課税売上高(基準期間における課税売上高といいます)が1000万円以下の場合には、その年分の消費税の納税義務は免除されます。
 なお、その課税売上高には、輸出などの免税取引が含まれます。


2.アフィリエイトとは

 アフィリエイトとは、ネット広告の課金方式の一つです。
 Webページやメールマガジンなどで、そのページやメール文中に表示されている広告を見かけることが多いかと思いますが、それがアフィリエイトの広告です。
 Webページのオーナーやメールマガジンの送り主等でアフィリエイトによる収入を得ようとする人(アフィリエイター)が、自分のWebサイト等へ広告主のサイトへのリンクを貼り、Webサイト等の閲覧者がそのリンクを経由して広告主のWebサイトで商品を購入したり、広告主のWebサイトで会員登録をしたりすると、広告主からアフィリエイターに対し、一定の料率に従って報酬が支払われます。これが、アフィリエイトの仕組みです。


3.消費税における、国内取引と国外取引の取扱いの違い

 消費税法上、個人事業者が国内で商品などを販売する場合には、原則として消費税が課税されます。しかし、商品の販売などが国外で行われる場合には、消費税は課税対象外となります。
 ここで、アフィリエイトなど、役務の提供(サービスの提供)による売上が、国内取引・国外取引のどちらに該当するかの判定基準は、そのサービスの提供を受ける人(企業)の事務所等の所在地です。
 このため、サービスの提供を受ける人等の事務所等の所在地が国内にあれば国内取引として消費税が課税され、国外にあれば消費税は課税されないこととなります。


4.アフィリエイト売上と消費税

 日本国内の個人事業者が、国外の企業から得たアフィリエイト収入については、平成27年に消費税法が改正されるまでは、消費税法上の「輸出免税取引」とされていたため、消費税は免除(0%課税)となっていました。
 しかし、上記の消費税法の改正によって、その収入の取扱いは輸出免税取引から「不課税(課税対象外取引)」に変更されました。このため、国外の企業から得たアフィリエイト収入については、そもそも消費税が課税されず、上記1.の納税義務の判定の基準となる課税売上高にも含まれないこととなったのです。

 よって、ご相談の場合には、再来年の基準期間(今年)の課税売上高が0円となることから、再来年に消費税の納税義務者になることはないものと考えられます。
 ただし、取引先が国内に本店や支店等を置き、その国内の本店等にサービスを提供するようになった場合などには、アフィリエイト収入に対して消費税が課税されることとなります。この場合には、再来年の消費税の納税義務の判定が変更となる可能性がありますので、取引先の所在地の異動については注意が必要です。


 このように、アフィリエイト収入についての消費税の取扱いは非常に複雑ですので、ご自身の取引の消費税法上の取扱いについては、ぜひお早めに当事務所へご相談ください。


[根拠法令等]
 消法2、4、7、9、消令6、消基通5-7-15など


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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